予防歯科に精通
予防歯科とは
私たち、歯科従事者の仕事は歯を治すことだと皆さんお考えではありませんか?
歯の病気は大きく分けて、虫歯と歯周病があります。もちろん、残念なことに虫歯ができてしまった歯を削って治療するのも、私たちの仕事の半分です。
しかし、私たちにはもう一つ大切な役割があると思っております。それは病気になってから治療するのではなく、病気にならないようにケアしていく。私たちは、皆さんのお口のケアをサポートしていくパートナーの役割も大切な仕事です。
- 皆さんが歯を削らないように…
- 皆さんが歯を抜かないように…
- 皆さんが歯で困らないように…
サポートしていくことが私たちのもう一つの大切な使命です。
定期健診とは
お口の中の二大疾患の虫歯と歯周病は共に細菌によって病気になります。私たちのお口の中には無数の細菌が生息しています。お口の中から虫歯菌・歯周病菌を0にすれば、虫歯も歯周病も発生しません。当院では治療の成功は、治療終了後、長期にわたり健康な状態が維持できて初めて評価できるものだと思います。歯を削られに歯医者に行くのか?歯を保存するために歯医者に行くのか?5年後・10年後には、結果が大きく変わってくると思います。一度削ってしまった歯、一度抜いてしまった歯は、元に戻ることはありません。体の一部であるご自身の歯は、自分自身で守ることができるのです。
従来型の痛みがあって治療するというスタイルからいつまでも健康を維持するというスタイルに変えてみませんか?
歯科医のかかり方と現存歯数
メンテナンスはなぜ必要なのか?
虫歯・歯周病が再発しやすい病気と言われるには2つの要因があります。
一つ目はメンテナンスを受けるという習慣が日本には定着していないことがあげられます。現在では、虫歯予防先進国のスウェーデンやフィンランドも実は30年前は虫歯大国でした。30年前から、国を挙げ予防システムを導入し、歯科メンテナンス率は大人90%、子供で100%となりました。その結果、子供一人当たりの虫歯の本数は7本から1本へ激減しました。また、日本での80歳の方は平均6〜7本しか残っていませんが、スウェーデンは平均21本残っているのです。メンテナンスを受けることにより、虫歯・歯周病は防ぐことができるのです。日本でのメンテナンスを受けておられる方の割合は2%です。治療直後は、お口の中の菌は非常に少なく。治療後は皆さんの意識が高く、セルフケアを大切にされますが、だんだん意識が下がっていき、お口の中に細菌が増えていきます。そして虫歯・歯周病は繰り返されていきます。
皆さんが歯医者への痛い・怖いというイメージは治療で痛い思いをされたからではないでしょうか?又は、かなり久しぶりで汚れが沢山たまった状態でメンテナンスをお受けになったからではないでしょうか?
定期的に管理することにより、歯・歯茎の健康を私たちと共に維持していきませんか?メンテナンスの必要性の2つ目は、セルフケアの確立ができていないためです。メンテナンスも大切ですが、やはり一番大切なのは毎日行うセルフケアです。汚れの落ちやすい磨き方、歯間ブラシやフロスなどの清掃補助用具の使用が非常に大切です。
歯医者さんでブラッシング指導を受けたことがありますか?ブラッシングの仕方を聞きたいけど教えてもらえない…当院では、皆さんがセルフケアをしっかりできるようにサポートしていきます。
メンテナンス(定期検診)を
受け続けると…
定期健診を受けているのと受けていないのでは、80歳になったときに残る歯の本数が二倍ほど違います。歯が生えたころから定期健診を受けていただければ医院にすべてのデータが保存され、早期発見早期治療を行うことも歯並び・咬み合せのご提案をさせいていただくこともできます。日本人の30代からの80%が歯周病にかかると言われています。この世代は子育てや仕事盛りで歯医者から縁遠くなるのが現状です。10代・20代のころとは生活スタイルも変わるこの時期にも、歯科定期健診を受けるお時間を作っていただくことが、将来ご自身の歯で美味しくお食事していただき、お孫さんとの楽しいお食事の時間を過ごしていただけることにつながっていきます。
定期健診を受けてくただく費用と痛みの出るたびに虫歯や歯周病の治療を受けていただく治療費用を比べていただくと経済的に考えても定期健診を受けていただく方がお得になってきます。
歯周病と全身疾患
ご存じでしたか?プラーク(歯垢)1gの中には1億個近く細菌がいることを…
お口の中が汚れていると、その細菌の数は…いくら体に良い健康食品を食べても、一緒に細菌を食べているのと同じです。そして、その最近はお口の中で様々な物質を発生させます。細菌が傷ついた歯茎から直接血液内に入って、全身に影響を出したり、細菌の出す物質が様々な影響を引き起こします。
歯周病と関係がある全身疾患は…
このように全身の健康とお口は非常に関連が高く、健康のために歯周病ケア・メンテナンスをすることは非常に大切なのです。
きぼう歯科クリニックができること
セルフケア
- ブラッシング指導
- フロッシング指導
- 食事の回数のコントロール
- フッ素入り歯磨剤の使用
- キシリトールガムの使用
プロフェッショナルケア
- う蝕歯の検査
- 最小限の治療
- スケーリング
- ルートプレーニング
- PMTC
メンテナンス(定期検診)の間隔は
どのぐらい?
当院では、メンテナンスの間隔は基本的に4ヶ月をおすすめしております。虫歯や歯周病リスクの高い方、被せ物の多い方などはもう少し短くなることもございます。1回あたりのメンテナンスは時間にして30分~40分です。1年間に2時間~3時間を自分の健康のためにお時間を作ってみてはいかがでしょう。素敵なことだと思いませんか?
きぼう歯科クリニックの
メンテナンスの流れ
-
染め出しによる磨き残しチェック
汚れが強く残る場所、磨くのが苦手な場所を考えサポートします!
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ホームケアグッズでのクリーニング
ご自宅でお使いの歯ブラシをご持参いただき、正しい歯ブラシの当て方などをご提案いたします。お忘れになった方にも、患者さまにあったホームケアグッズのご用意を致しますので安心ください。
-
歯周病治療
磨き残しは2日以上同じ場所にあると
歯石となります!
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フッ素塗布
フッ素は唾液中のカルシウムとリンを結合し歯の表面のエナメル質を強くします!
予防強検査
きぼう歯科クリニックが
予防にこだわる理由
私たち歯科医師の今までの大きな役割は虫歯を削り歯周病の歯を抜き、そこに人工物を置き換えることでした。しかし、一度治療した歯でも虫歯が再発しますし、歯周病も再発します。一度悪くなってしまうと、コントロールが非常に難しくなります。私たちは、何度もそんな悲しい思いをしてきました。患者様にもツラい思いをさせてしまいました。そんな思いをともにしないように、永久歯が生えるお子様から80歳を迎えた時にご自身の歯がより多く残せるように、お口の中の健康を維持したい!そんな思いで予防強化検査をスタートさせました。
その一つが虫歯リスク検査(唾液検査)と歯周病リスク検査(OHIS)になります。
今まで、すべての人に同じ予防を行っていましたが、それでは効果が薄く、一人一人にはそれぞれ異なるリスクがあり、そのリスクを見つけ出し改善しながら予防プログラムを立てていく。これが予防強化検査のメリットであります。
予防強化検査を定期的に
受けていただくことで
- 過去のデータと比較し、より良いお口の中の環境作りをご提案いたします
- 生活習慣の変化をいち早く気づくことができます
- 早期発見早期治療に
つなげていきます
予防強化検査は、人間ドックのようにお口の中の精密検査を受けていただくと考えていただければと思います。一度受けたから良しではなく、定期的に受けていただき、プロフェッショナルケアとリスク分析により、確実に虫歯・歯周病リスクを減らすことができます。一度しかない人生を歯で悩みながら過ごすよりも、いつまでもご自身の歯で豊かな食生活と幸せな生活を送ることができます。
予防強化検査は何のためにするの?
虫歯・歯周病は共に細菌が引き起こす感染症であり、また生活習慣が大きく影響する生活習慣病でもあります。
虫歯の原因
歯周病の原因
これらの原因が重なったり、バランスが崩れると虫歯や歯周病は発生し進行します。
虫歯リスク検査
(唾液検査サリバテスト)とは?
- 歯磨きを頑張っているのに虫歯ができてしまうような…
- 他の人より虫歯に
なりやすいんじゃないかな…
- 甘いものはそんなに食べていないのに虫歯ができてしまう気がする…
- 自分が虫歯で苦労したので子供にはそうなってほしくない…
そんな悩みをお持ちの方には
最適な検査です
この唾液検査はWHO(世界保健機構)の調査でも行われている検査方法です。
- 5歳以上のお子様生え始めたばかりの永久歯は非常に弱く、虫歯になりやすいため。
- 妊娠中の女性ご自身と生まれてくるお子さんのために妊娠中から予防を行うことが大切です。
- 虫歯になりたくない方虫歯リスクをはっきり把握することで大幅に減らすことができます。
- 虫歯になりやすいと思う方リスクバランスが崩れている可能性があります。
- 矯正治療を始める方矯正装置をつけることで歯磨きが難しくなり虫歯になりやすくなります。
- 歯周病の進行した方歯周病の進行で歯茎が下がり、根っこがみえると根っこの部分が虫歯になりやすいため。
消化作用 |
唾液の酸素の働きにより植物を分解する。 |
咀嚼補助作用 |
味物質を分解し、味覚を促進する。 |
洗浄作用 |
食物のカスや細菌を洗い流す。 |
円滑作用 |
お口の中を湿らせ、発音や会話をスムーズにする。 |
抗菌作用 |
殺菌作用をもつ物質、 病原微生物に抵抗する。 |
PH緩衝作用 |
PHを一定に保ち、細菌の繁殖、歯が溶けるのを防止する。 |
保護作用 |
歯の再石灰化作用:歯の表面に皮膜を作り歯を保護したり、歯のカルシウムやリンを保護したり、歯にカルシウムやリンを補充して柔らかくなった歯を硬い状態に戻します。 |
唾液検査では、お口の中の細菌数、唾液量、中和力、食生活と菌の関係など、お口の中の状況と食習慣を分析し虫歯になりやすい要因を調べます。検査結果を元に、患者様に適した予防方法をご提案いたします。
歯周病リスク診断システム
(OHIS)とは?
長年の研究により、虫歯と歯周病菌は細菌感染症の性質があることがはっきりと分かってきました。また最近では、虫歯と歯周病の発症と進行に細菌の存在が欠かせない条件である一方、患者様の体の感受性も不可欠であることが分かってきています。患者様が健康であるか、疾病があるか、そのほかのリスクがあるのかが大きな要因となります。歯周病のリスクと進行には個人差があり、歯周病の発症とその後の進行度も個々に違いがあります。OHISはアメリカ式の歯周病リスク検査システムで、これは国際的な基準になっています。患者様の現在の歯周病リスクから将来の歯周病リスクを予測し、歯周病が悪化する前に本格的に予防を行い、歯周病の進行を最小限にするために開発されたシステムです。
OHISで分かることは?
- 現在の歯周病の進行度
- 何がリスクで歯周病は発症・進行しているのか
- 将来にどのぐらい歯周病が進行する可能性があるのか
- 将来、歯周病を進行させないために、どのように対応するとよいか
今までの歯周病評価は現状で判断するしかありませんでした。OHISを使うことにより個々の異なる原因を見つけ出して、今まで分からなかった将来を予測することが可能となります。また、個々に異なるリスクに対して、同一の反応ではなく個々に対応することが可能となります。
それにより、予防の効果を最大限に引き出すことが可能になります。
虫歯リスク検査と歯周病リスク検査で虫歯と歯周病の原因を
調べてみませんか?
検査を受けて頂く前の注意事項
- 検査を受ける一時間前から、飲食・喫煙・歯磨きをさけてください
- アルコールを含んだ洗口液でのうがいは、検査12時間前より
控えてください
- 運動をすると唾液の分泌が減りますので検査前の運動は避けてください
- 他の疾患のためお薬を飲んでいる方は、スタッフにお申し出ください
予防強化検査項目
※中学生以下は唾液検査のみとなります
- 唾液量チェック
- 唾液の中和力検査
- 虫歯のきっかけになる菌
(ミュータンス菌)検査
- 虫歯を進行させる菌
(ラクトバチラス菌)検査
- カンジタ菌検査
- 食生活と菌との関係
- 歯周病検査
- プラーク量検査
予防強化検査当日のスケジュール
- 飲食アンケートお預かり
- 唾液採取(5分間)
- プラーク採取
- 歯周ポケット測定・歯周組織検査
- 染出しによるプラーク量の検査
- 口腔内写真撮影
- 口腔内清掃
飲食アンケートお預かり
飲食アンケートを予防強化検査のご予約時にお渡しします。土日を含んだ、4日分をご記入いただき検査当日にお持ちください。
歯周ポケット測定(歯周組織検査)
出血や歯の動き、骨の減少も合わせて調べます。検査結果を利用しOHIS(PreViser社)のソフトでリスクと症状を数値化し、今後の治療方法や自宅でのケアの仕方をご提案いたします。
検査結果について
採取した唾液は4日間培養します。検査結果は後日1〜2週間後にご予約いただき、ご説明いたします。
- 飲食アンケートは唾液検査のご予約を頂いたときにお渡しします。検査前の土日を含んだ4日分をご記入いただきますようお願いいたします
- 飲食アンケートは検査当日にお持ちください
- 40~50分ほどお時間を頂き、合わせてクリーニング(保険適用内)もしくは歯周病治療を行います